あらすじ
異能。それはこの世界に存在する、一部の者だけが持つ特別な力。
そして同時に、異能者への迫害や、異能者と非異能者の戦争、「異能狩り」——「慟哭時代」と呼ばれる歴史が、ここには存在した。
繰り返してはならない歴史。
それは全て、“歴史”の中、過去の出来事であるはずだった。
けれど、3年前。唐突に、異能者であるリヒトたちを襲った反異能組織・普遍包括戦線。友人、家族、住む場所、心の安らぎ——多くの大切なものを、奪われた。
それ以来、シェルターに身を隠し、異能者である他の子供たちと共に過ごす日々。
外の世界は、今どうなっているのか。あの日戦っていた両親は、あの時逃げられなかった幼馴染は…。静かに、少しずつ。けれど着実に、不安は少年たちの心を侵食していく。
でも、それでも。友達がそばにいる限りは——
「まだ、信じていたのですか? …本当に滑稽ですね」
ずっと信じてきた者の背信。
現実に打ちのめされた少年の悲嘆。
守るべきものと、果たすべきことの葛藤。
ようやく会えた大切な人との別離。
選ぶべき道、待ち受ける未来への苦悩。
揺れる信頼と疑心の中での邂逅。
「人を簡単に信じちゃダメだよ☆ 嘘吐きなんて、掃いて捨てるほどいるからね♪」
「私、貴方のそばで生きていたい…貴方がいるだけでいいの、お願い…」
「進み続けるしかないんだ。たとえ見据える先が、暗闇に堕ちた世界だったとしても」