あらすじ
※この作品は連載中の「世界樹の下でまた会おう」の第三章を「第33回電撃小説大賞」向けにリライトした作品です
※応募要項上、カクヨムでの公開は問題ないためみなさん是非読んで感想やアドバイスを聞かせてください
※3月中には完結まで公開予定です
(あらすじ)
街では“化け物”と呼ばれ、恐れられている重装の獣人剣士・グレン。
その異形の姿ゆえに、助けた相手からさえ距離を取られていた彼は、
街の孤児院に、時折顔を出していた。
そこでは、誰も彼を怖がらない。
――いや、正確には「怖がらせないようにしてくれる大人」と、
「自分を正体を知らない子どもたち」がいた。
ある日、孤児院の子ども・ユーノが行方不明になる。
保護された場所は街の裏に巣食う闇ギルドの勢力圏。
事件の背後には、孤児院のシスター見習い・セリルが持つ”ある力”を狙う思惑があった。
彼女は、悪魔の呪いによって視力を失う代わりに、
他者のスキルを一時的に奪うという異質な能力を宿していたのだ。
闇ギルドは”善意の支援者”を装い、孤児院へ接近する。
物資、笑顔、優しい言葉。
だがその裏では、
「協力しなければ、子どもたちがどうなるか分からない」
という無言の圧がかけられていた。
グレンは、子どもたちの前に立つ。
剣を抜かず、威圧もせず、ただ”通さない”という意思だけを示して。
仲間たちは裏で動く。
潜入、証拠の奪取、冒険者ギルドへの根回し。
闇ギルドのアジトからは、
孤児院を含む複数の“回収対象”の名簿と、
人身取引を示す記録が見つかる。
そして約束の日。
再び”善意の顔”で現れた男たちに、
グレンは剣を抜く。
それは斬るためではなく、
孤児院を守るために。
怖がられてきた姿は、変わらない。
だが、
その姿のまま、守ったものがある。
街が恐れた”化け物”は、
誰よりも先に、
子どもたちの前に立つヒーローになる――