あらすじ
前世で研究を奪われ、沈黙した天文学者は、異世界の少年ルドとして転生した。二つの月が照らす夜空は美しく、星を数える時間だけが救いだった。
しかし望遠鏡が捉えた未知の光点は、約15年後にこの世界へ衝突する“破滅の軌道”。
ルドは叫ぶ。だが、王宮は「真実」を検閲し、商会は終末を利益に変え、聖女は人々の恐怖を“救いの物語”へ翻訳してしまう。
剣も魔法も凡庸。それでも、観測と統計が魔法の出力さえ支配する世界で、ルドは証拠を武器にする――そして正しさのために、少しずつ倫理を踏み越えていく。
「信じろ」じゃない。「見ろ」。空を見上げることから、世界を一つにする物語。