あらすじ

7月7日、東京。平凡な平日だった。 昼休みのカフェでスマホをいじっていた僕(小川翔太・29歳・営業職)は、突然、空を裂く轟音とともに、渋谷の街のど真ん中に巨大な塔――いや、迷宮が出現するのを目撃した。 「な、何これ……」 カフェの周囲はパニック。車が衝突し、歩行者は悲鳴を上げ、スマホの通知が一斉に鳴り出す。SNS上には、同時刻に世界各都市で迷宮が発生している様子がアップされていた。 「ニューヨーク、セントラルパークに巨大迷宮」 「ロンドン、テムズ川沿いに異空間発生」 「東京、渋谷スクランブル交差点が完全封鎖」 画面をスクロールする手が震える。何もかもが現実なのか、夢なのか分からない。 その瞬間、カフェの窓の外で、人々が走るのが見えた。 「逃げるんだ、今!」 本能が叫ぶ。 でも、どこに行けば安全なのか――誰も答えを知らない。 僕はスマホを握りしめ、まずは「情報」を集めることにした。 迷宮の入り口の構造、出口、モンスターらしき影――SNSの動画や写真を頼りに、少しずつ全貌を把握する。 そして偶然、落ちていた小さな鍵を拾った。見たこともない形状だが、何かに使えそうな気配。 戦闘スキルはない、体力も普通、でも、知恵と判断力は失っていない――そう信じて、一歩一歩、迷宮の縁を伝いながら進む。 生き残るためのルールは、たった一つ。 「恐怖に押しつぶされず、最適な判断を下すこと」 人がパニックで走り回る間に、僕は冷静に足を運ぶ。 SNSや掲示板の情報は時に誤報、時に命綱。だが、それを見極める力こそ、生き残る鍵になる――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/02/27
  • 現在の作品現代都市に突如出現した「迷宮都市」、僕はただ逃げるだけの観光客だったが――