あらすじ

右手の小指が動かなくなった。 だがMRIも血液検査も筋電図も、すべて“正常”。 医師は言う――「器質的異常はありません」。 しかし症状は止まらない。 動かないはずの手が、自分の意思と無関係に動く。 録画には映り、次の瞬間には消える異常。 呼吸は正常値を示しているのに、吸えない感覚。 鏡の中だけ、わずかに遅れて動く“もう一つの喉”。 医学は否定し続ける。 それでも、身体は奪われていく。 これは神経疾患なのか。 それとも、観測できない何かが、体を使っているのか。 証明不能のまま進行する麻痺。 意識は鮮明なまま、肉体だけが“別のもの”へと変わっていく。 ――あなたのその動きは、本当にあなたのものですか?

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カクヨム
カクヨム2026/02/27
  • 現在の作品柔らかな麻痺