あらすじ
高度な機械文明を誇る国家アリューテリス。
量子演算塔《オルディア・コア》によって統制されたその都市で、平凡ながらも充実した学生生活を送っていた少年リュークは、ある日突然発生した大地震に巻き込まれる。
完璧だったはずの都市に走る亀裂。
足元が崩れ落ち、彼は暗闇へと転落する。
次に目を覚ましたとき、そこは見渡す限りの草原だった。
目の前には民族衣装をまとった黒髪の少女ミレナ。彼女の口から語られたのは、聞いたこともない「ダマスカ帝国」と「ピピ村」という地名。そして――アリューテリスなど知らないという事実。
機械も情報網も通じない世界。
文明レベルは明らかに遅れ、帝国が支配する前近代的な社会。
自分が異世界へと飛ばされた可能性を悟ったリュークは、元の世界へ帰還する手がかりを求め、ミレナの住む村で情報収集を始めることを決意する。
機械文明の知識を持つ少年と、帝国領の辺境で暮らす少女。
二つの文明が交差するとき、やがて世界を揺るがす物語が幕を開ける。