あらすじ
完璧に管理されたスマートシティ、月見坂市。
その中枢である警視庁で、如月瑠璃はありえないモノを見つける。
受付カウンターの下、食堂の椅子、女子トイレの洗面台、そして取調室から出てきた刑事の靴底。意図的に配置されたかのように散らばっていたのは、凄まじい圧力で四分割に引き千切られた「青いスーパーボールの欠片」だった。
「誰かがわしを試すように配置した不純物じゃ」
この何の変哲もないゴムの塊が、なぜ警視庁のあちこちに落ちていたのか。
助手のサクタロウが放った凡人ならではの何気ない一言をきっかけに、瑠璃の冷徹な物理的観察眼が、最新のAIセキュリティの死角を突いた「泥臭くも完璧な密室トリック」を暴き出していく。
過去の罪を隠蔽しようと暗躍する、はんなりとした訛りを持つ二人の影。
そして、彼らの犯罪の痕跡をあえて回収し、瑠璃の足元に散りばめた得体の知れない『第三者』の存在。
巨大組織の腐敗すらもルーツ解明の『副産物』に過ぎないと切り捨てる孤高の天才令嬢が、鉄扉の奥に隠された真実を鮮やかに解き明かす、シリーズ第7弾!