あらすじ

商店街の文具店「ミズキ堂」で働く志歩は、片づけは苦手だけどユーモアだけは一級品。几帳面で清潔感のある怜と組むうちに、手書きカードの注文が増えていく。ところが志歩は「この仕事は向いてない」とこぼしてしまう。 店の奥で見つかった小瓶には、短い言葉が書かれた紙片——前の店主の“おまじない”が詰まっていた。「手のひらに小さな丸を書いて、心の中で唱える」。たった三秒の合図で、息が整い、ペン先が少し軽くなる。 自分を信じて人を巻き込む克洸、周囲を明るくし違いを尊重してまとめる季久乃も加わり、四人は“貼る言葉”として付箋に呪文を書きはじめる。仕事の手順も、気持ちの置きどころも、付箋一枚で変わっていく。 雨の日、父を亡くした子どもが手紙を書きに来た。泣いて字が崩れても、丸い合図があれば続けられる。笑いと涙が同じ封筒に入るとき、志歩は怜に言う——「夢中にさせてよ」。完璧じゃなくても、人の心に届く言葉は書ける。ミズキ堂の“おまじない”が、今日も誰かの背中をそっと押す。

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エブリスタ
エブリスタ2026/02/26
  • 現在の作品付箋に書いた「まるくおさまれ」—文具店ミズキ堂の泣き笑いおまじない