あらすじ
《万物創造》のスキルを持って異世界に転生した少女ノアは、
物質を自在に生み出す力で村を救い続ける。
食料も、家も、防壁も、一瞬で創れる。
彼女は“奇跡の子”と呼ばれ、頼られ、感謝される。
だがその力には代償があった。
創造のたびに、彼女自身の感覚が少しずつ失われていく。
甘味が消え、温度が曖昧になり、世界の輪郭が薄れていく。
さらに、彼女は気づく。
どれだけ万能でも——
信頼は創れない
共有した記憶は創れない
共に過ごす時間は創れない
疫病が流行した冬、ノアは初めて「創らない」という選択をする。
物を与えるのではなく、人と共に看病し、時間を過ごす。
そのとき彼女は知る。
本当に大切なものは、
創造という近道では手に入らないのだと。
これは、万能の力を持ちながら、
“何を創らないか”を学んでいく少女の物語。