あらすじ
朝起きてスマホを手に取ると、「サービス終了のお知らせ」ということばが表示されて、すぐ消えた。
何のサービスが終わるんだろう。確認できなかった……。
高校二年生の白根井鍵は、五月の朝、謎の現象に遭遇する。
スマホやパソコンの初期画面に「サービス終了のお知らせ」と表示されるが、何が終了するのか判然としない。
世界各国の現地語でその日から一斉に起こっている現象だった。大国にもIT大企業にも原因はわからなかった。
鍵は父が再婚したばかりで、義母と美しい義妹を家に迎えたばかりだった。
義妹の美舟は高校の同級生で、学年のアイドル的存在だ。
謎現象も気になるが、新しい家族とうまくつきあっていく方がより切実な問題。
鍵には同じ高校に通っている幼馴染の女の子もいた。
空原理素という名の幼馴染とは、かつてともに誘拐監禁事件に巻き込まれ、死線から生還した間柄。
鍵と理素を救ったのは、警察官である彼女の父親だった。
理素はそのときのトラウマのせいで、目に光がない。
鍵の生母は、VRゲーム機器の研究者だった。
彼女は「宇宙は自然物ではなく、人工物である可能性が99.999パーセントなの。たぶんこの宇宙はシミュレーションゲームよ」ということばを残して、病気で亡くなった。
「サービス終了のお知らせ」が表示された翌朝、今度は「長らくのご愛顧どうもありがとうございました。宇宙2.0はまもなく終わります」という文章が全世界のスマホとパソコンに表示された。
どうやら鍵たちの宇宙は、「宇宙2.0」というシミュレーションゲームで、まもなくサービス終了となり、人類もろとも消えてしまうようなのだ。
鍵と理素は宇宙の終了を回避するため、「鍵」となるものを探す。
SF長編小説、全42回。