あらすじ

色を残す仕事をしている。 それは、失われていくものを未来へ手渡すための仕事だ。 大正の終わり、静かな街で暮らす一人の女性。 古い写真や記録に色を与える彼女の毎日は、淡々としていながら、確かな意味を持っていた。 そんな彼女の前に現れたのは、想いを語らない一人の男。 近づきすぎることも、遠ざかることもなく、二人は同じ時間を共有していく。 けれど彼女は知っている。 すべてを残すことはできないということを。 そして、残さないと決めなければ前に進めない想いがあることを。 これは、恋を成就させる物語ではない。 記憶と仕事、選択と静かな別れを通して、 「生き続けること」を肯定するための物語だ。 色は残る。 恋は残らない。 それでも、人は歩いていける。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/02/02
  • 現在の作品残彩