あらすじ

――触れるもの、全てを破壊し、凍てつかせる。 漆黒の守護者ゼノンは、不老不死の力ゆえに数千年の孤独の中にいた。彼が通る道に命の灯火は消え、残るのは清浄で残酷な「死の静寂」だけ。人々は彼を救世主と崇め、化物として蛇蝎のごとく恐れた。 絶望の澱(おり)に沈む世界を浄化するため、孤独な旅を続けるゼノン。だが、彼が迷い込んだ一軒の宿屋『陽だまりの家』で、その運命は一変する。 「扉が凍るじゃない。入るならさっさと入って、スープが冷めるわ!」 目の前に現れたのは、世界の破壊者である彼を「ただの客」として叱り飛ばす、勝ち気な店主シルバ。 絶対零度の魔力をものともせず、お玉一本で彼を椅子に座らせ、温かなスープを差し出す彼女。その熱に触れたとき、ゼノンの凍てついた心が、音を立てて溶け始めていく。

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カクヨム
カクヨム2026/02/02
  • 現在の作品万象を壊す腕は、陽だまりの中で君だけを抱く