あらすじ
王妃陛下主催のお茶会で、不可解な事件が起きた。
供された紅茶を口にした者は全員同じ。
それにもかかわらず、体調を崩したのは王妃陛下一人だけ。
王族の威信を揺るがしかねないこの事件は、公にされることなく、国王陛下の命により近衛隊長クリフォード・フォン・アルテンベルクへ秘密裏に調査が一任される。
若くして近衛隊長に抜擢された彼は、眉目秀麗、剣術だけでなく知略にも優れた人物だったが、この謎だけはどうしても解けずにいた。
手がかりを求めて王宮内の書庫を訪れたクリフォードは、一人の女官に遭遇する。
伯爵家三女にして王妃陛下付き女官、そして筋金入りのミステリー小説好き――シシィ。
何気ない紅茶の時間。
交わされる穏やかな会話。
しかし彼女の何気ない一言が、事件の核心へと繋がっていく。
なぜ、王妃陛下だけが毒に侵されたのか。
犯人はどこで、何を仕込んだのか。
静かな推理の先に待つのは、王宮に渦巻く思惑と、
やがて近衛隊長が彼女へ向ける、甘く重い独占欲だった――。
なんちゃってミステリー✕ラブコメもどき