あらすじ
✿あらすじ✿
【Cafe:iRiS】は20■■年に発売された人気乙女ゲームで、主にポータブル型のゲーム機で楽しめる"お仕事系恋愛ゲーム"である。
架空の町の住宅街にひっそりと佇むCafeを舞台に、イケメン店員たちとお仕事体験を楽しみつつ、お目当ての攻略対象と仲良くなって恋愛ルートに入るという、ほのぼの日常系乙女ゲーム。
キャッチコピーは、
〜ケーキのように甘く、時にコーヒーのようにほろ苦い恋愛はいかが?〜
というもので、乙女ゲーム好きの伊波ましろが手に取らないはずはなかった。
季節は冬。
発売日に開店と同時に手に入れたゲームソフトをトートバッグに入れ、大事そうに抱きしめながら家路を急ぐ。大学は数日前から冬休み中で、もちろん前もって休み希望を出していたのでバイトもなく、一日ゲームに没頭する気満々だった。
伊波ましろ、十九歳。
ごく普通の容姿、普通の家庭に育った、普通の大学に通う大学生である。唯一の趣味が乙女ゲームと好きな男性声優への推し活なのだが、そっち方面で話が合う友だちはそう多くない。
新作の乙女ゲームに期待をしながらるんるん気分で歩道橋の階段を上っていたその時、突如視界が一変する。次に目を開けた時。そこに広がる光景に思わず言葉を失った。
外にいたはずなのにいつの間にかどこかの店内にいて、寸前まで持っていたのだろうコーヒーカップが動揺した指先から離れ、足もとでガシャンと音を立てて割れてしまう。
「大丈夫!?」
可愛らしい女性の悲鳴に似た声が同時に上がった。
その子はましろの足もとで無残な姿になっている"カップだった欠片"を一枚ずつ集めながら、こちらをちらちらと心配そうに見上げてくる。
その子の顔に見覚えがあった。
亜麻色のふわふわの長めのショートボブ。
緑色の大きな瞳。
愛されキャラの特徴をぎゅっと閉じ込めたかのような、可愛らしいキャラデザ。ゲームの宣伝用PVやキービジュアルで何度も繰り返し目にした、あの乙女ゲームのヒロインが目の前にいる!
「ふたりとも。怪我をしたらいけないから、一旦離れようね」
騒ぎを聞きつけてホールからカウンター越しにこちらに声をかけてくれたのは、この乙女ゲーム【Cafe:iRiS】の攻略対象キャラのひとり、雨月葵だった。
つまり、ここは……言わずもがな。
階段から落ちて生死不明。
気付いたら乙女ゲームに転生?
転生? って誰に?
ましろは慌ててガラス窓に映る自身の姿を目にして、首を傾げる。
「俺、誰?」
このお話は、名前すらわからないモブキャラに転生してしまった主人公が、乙女ゲームのセカイで地味にバイトをする物語……かと思いきや、ヒロインや攻略対象のイケメンたちが、なぜか目立たないモブキャラに興味を持ち始めて……?
乙女ゲームのヒロインや攻略対象と仲良くなる世界線で、BLルートが発生するなんて聞いてないんですけど!!
お仕事系乙女ゲームに転生&推しにメロったら終了! イケメン店員たちとのドキドキ♡恋愛ルートを回避して、モブらしく生きるために奮闘するも甘い台詞に揺れまくる、ハートフルBLファンタジー✨
※この作品はコンテスト参加作品です。作品のフォロー、♡、コメント、★評価で応援していただけたら幸いです☘️
※BL要素がありますが、カクヨム規定内の表現となっております
※この乙女ゲームは実在しませんので、ご注意!
※文章にAIは利用しておりません