あらすじ
霧に包まれた、とある小さな村。
そこで暮らす娘エレンは、誰からも信頼される「良い子」だった。
人の話を聞き、争いを避け、村の秩序を大切にする――
ただそれだけ。
それなのに、村では少しずつ人が消えていく。
誰が悪いのか。
何が原因なのか。
村人たちは「正しさ」を求め、互いを疑い始める。
しかし、この物語に派手な殺人も、血なまぐさい惨劇もない。
あるのは、善意と正義と、ほんの少しの誘導だけ。
刃を振るわず、命令もせず、
それでも村を滅ぼしてしまった少女の物語。
最後の一文で、すべての意味が反転する。
静かで、狂っていて、後味の悪い短編です。