あらすじ
戦場から帰還した三十六歳の男と、
彼に拾われた孤児の少女。
十年間、拠点を持たず流浪の冒険者として生きてきた二人は、
疑似親子のようで、どこか歪な関係だった。
少女イリスは男を「親父」と呼び、
剣を振るう理由も、生きる意味も、すべて彼の背中に重ねてきた。
だが成長とともに、その想いは少しずつ変質していく。
岩礁の街ロスト・アークで受けた護衛任務。
帝国軍の奇襲により、輸送隊は壊滅する。
瀕死の隊長から託された一枚の地図。
それは、二人の過去と、滅びた祖国へと繋がっていた。
守ることしか知らない男と、
守られることを拒み始めた少女の、
傷だらけの旅が、再び動き出す。