あらすじ
公共施設のトイレ、三番個室。
用を足した直後の男を待っていたのは、文明の終焉――トイレットペーパーの完全なる枯渇だった。
絶望の淵で、男はふと悟る。
「自分は今、誰かに読まれているのではないか?」と。
画面の向こう側にいる「あなた(読者)」を神か攻略ガイドか何かだと勘違いした男は、なりふり構わぬ対話を試みる。
「スペック? そんな情報は紙がある場所で聞け!」
「隣の人に声をかけろ? お前、マックでスマイル頼めるタイプだろ!」
孤独な密室で繰り広げられる、読者への逆ギレと、屁理屈の暴走。
迷走する対話の果てに、自称・賢者が下した「文明社会への反逆」とは?
※隣の四番個室からこの惨劇(?)を見守っていた、名もなき傍観者の視点を描いた番外編も同時収録。
※この物語は、あなたがページをめくってくれないと、僕が個室から出られないという残酷なメタ構造になっています。……ねえ、読んでます?