あらすじ

私、白鳥美月は、桜舞い散る四月、憧れの星ヶ丘魔法高等学校に入学した。 両親は平凡な魔法使い。だから私も、火か水か、せいぜいその程度の基本属性だろうと思っていた。入学初日に行われる属性判定も、緊張はするけれど、特別な結果が出るなんて想像もしていなかった。 でも、判定石に触れた瞬間、すべてが変わった。 虹色にも見える不思議な光。停止する測定機器。困惑する先生。そして告げられた言葉――「特異属性」。 既存のどの属性にも分類できない、数百人に一人の希少な力。でも、それが最強なのか最弱なのか、誰にも分からない。未知数。不確定。私という存在そのものが、謎に包まれてしまった。 クラスメイトたちの視線が変わった。羨望、警戒、同情――様々な感情が入り混じった目で、私を見る。 そんな混乱の中、ひとり気になる存在がいた。 隣の席の、黒縁眼鏡の男子生徒。地味で、猫背で、いわゆる陰キャ。でも、なぜか視線が引き寄せられてしまう。彼の属性判定では測定エラーが出て、結果は保留になった。あれは本当にエラーだったのだろうか。 放課後、偶然彼を見かけた。電話している彼の声は、昼間とは全く違っていた。低く、落ち着いていて、確信に満ちている。振り向いた彼の瞳には、弱々しさなんてかけらもなく、鋭く深い光が宿っていた。まっすぐ伸びた背中。自信に満ちた笑み。 彼は一体、何者なのだろう。 「まあ、いいか。どうせそのうち分かることだし」 そう言い残して去っていく彼の背中を、私はただ見送ることしかできなかった。 特異属性という謎。正体不明の彼。そして、胸の奥に芽生え始めた、名前のつけられない感情。 平凡だと思っていた私の高校生活は、予想もしなかった形で幕を開けた。 これは、世界でたったひとつの魔法と、誰にも見せない本当の顔を持つ少年に出会った、ひとりの少女の物語。

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小説を読もう2026/02/01
  • 現在の作品希少属性(レアアトリビュート) ~特異属性で最強か最弱か分からない私と、正体を隠す彼の、嘘から始まる魔法恋愛譚~