あらすじ
治癒魔法の最高適性を持つ少女エリス・モルグは、王国が選び出した次代の「聖女」だった。
――ただし、死体を前にすると目を輝かせるという致命的な欠点を除けば。
「これは病死じゃない。毒殺です」
貴族の不審死を前にそう断言した瞬間、彼女の運命は一変する。
“死体を弄ぶ穢れた聖女”として教会から、そして婚約者である王太子から追放されたのだ。
だがエリスには、誰にも理解されない力があった。
死体を死の直前まで巻き戻す【生体復元】、
魔法の痕跡を可視化する【鑑定眼】。
辺境で「検死官」として再出発した彼女は、
“魔法で殺せば証拠は残らない”という常識を、
法医学と論理で次々と叩き壊していく。
やがてその名は裏社会から王都へ――
連続する聖女殺人事件の謎を解くため、
かつて彼女を捨てた場所へと呼び戻されることになる。
魔法は万能じゃない。
死体は、嘘をつかない。
これは、
死者の声を武器に、世界の闇を暴く
“死体検分聖女”の逆転譚。