あらすじ
華族の名門・久我家の令嬢、美禰子は、十八歳。
幼い頃から「家のために生きる」ことを教え込まれ、
政略結婚を運命として受け入れてきた。
婚約者は、将来を嘱望された官僚・政夫。
誠実で申し分ない相手——のはずだった。
しかしある夜、美禰子は社交界で
「ある疑惑」を突きつけられ、
身に覚えのない不祥事の責任を負わされてしまう。
それを機に、久我家は没落の危機へ。
信じていた婚約者・政夫は距離を取り、
幼なじみの軍人・雄二郎は彼女を必死に守ろうとし、
実業家の光弥は意味深な支援を申し出てくる。
さらに、親友・佳奈や綾子、
奔放な令嬢・ゆりやとの関係も揺らぎ、
美禰子は次第に孤立していく。
やがて明かされる——
彼女の出生に隠された「過去の秘密」。
それは、久我家と帝都の権力構造を揺るがす重大な事実だった。
家か。
恋か。
自由か。
三人の男性から寄せられる想いと、
華族社会の重圧の中で、
美禰子は自分自身の人生を選ぶ決意をする。
——私は、誰かの人形にはならない。
運命に抗い、愛と誇りを守り抜いた先に、
彼女が掴んだ未来とは。
大正ロマン×華族恋愛×逆転劇。
断罪された令嬢が、自らの手で幸せを掴む、
再生と恋の物語。