あらすじ

昭和の終わり。二十歳になる前の僕は、訳ありの過去を抱えたままグランドキャバレーで働き始める。マネージャーは何も問わず、僕は先輩ボーイの木村、照明音響担当の大橋と親しくなっていく。 ホステスがボーイを呼ぶ合図は、テーブルライトをピンクに変えること。明滅する光は、夜の店内に星屑のように散っていた。 ホステスと私的に関わってはならないという不文律のなかで、僕は水音さんと近しくなる。ジャズを聴きに行き、彼女は僕の部屋に泊まって帰る。水音さんは自分のことを語らず、僕の過去も問わない。僕はすべてを芝居の中の出来事だと割り切ろうとしていた。 やがて木村は店を辞め、ホステスを連れて実家へ戻ることになる。大橋と三人で飲んだ夜、彼の口から妻が出て行ったことを知らされ、僕の記憶は自死した母へと引き戻される。 そして、水音さんはある日突然、キャバレーから姿を消す――。

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小説を読もう2026/02/01
  • 現在の作品ピンクの星屑