あらすじ
真城瑠花、十七歳。高校二年生。どこにでもいるような平凡な女子学生だった彼女は、ある日目を覚ましたら異世界転生を果たしていた。そこは四つの公国が東西南北に集う巨大国家、シルフィア共和国。各地に政権が分散したその国では、四人の大公が各々の公国を統治していた。東に位置する一部国家、リビアス公国東部の貧民街オグルドに落とされたルカは、そこでとある男に拾われることになる。彼はリビアス公国王家に仕える秘書、グリード。彼の目的はオグルドの捨て子を保護し、王家の使用人として迎えることにあった。安泰した生活と引き換えに、使用人としての人生を歩むことになったルカは、ある日をきっかけに自身の持つ唯一無二の能力に気付く。それは、世界でただ一人だけが持つことを許された異能、回復術。それを持つことは禁忌とされ、シルフィア共和国全体がルカの存在に揺れ動くこととなった。そうしてやがて、ルカは四人の大公から目をつけられ、その存在を狙われていく──。果たして、回復術に隠された真の能力とは。その秘密を解き明かすため、少女の物語が幕を開ける。