あらすじ
昔、夜がまだ今よりも暗く、人がまだ動物の中で最弱であった時代、死を極度に恐れるあまり、その半生を不死の研究に費やした術師がいた。結果、至った結論は魂だけを維持し、器を交換し続けることだった。
術は大成功したが、儀式の途中に術師は死ぬ。
最初に入った器は、自らの息子の子、つまり、孫であった。
先立つはずだった自分が息子を看取ったとき、彼は自らの大きな過ちに気づく。
「終わらぬ生ほど恐ろしいものはない」と。
しかし術により彼は死ぬたびに世界のどこかの2〜3歳児に生まれ変わり続けることになる。
苦痛を断ち切るため、布石を打ち続けた男の最後の仕上げが、今、始まる。