あらすじ

「偽聖女には、家畜の餌がお似合いだ」 そんな罵倒とともに教会を追放されたエマが持っていたのは、真鍮の小鍋ひとつだけ。 聖女としての名誉も居場所も奪われたけれど、彼女には前世から引き継いだ食の知識と、食材の声を聴く力がありました。 護送役として雇われたのは、Sランク冒険者のザック。 人間不信で無愛想な彼は、エマをただの厄介な荷物としか見ていません。 けれど、エマが作る料理は、傷ついた体と心を内側から溶かしていきます。 カビたパンを捨て、捨てられた野菜くずで黄金色のスープを作る。 毒だと思われているキノコを、極上のステーキに変える。 美味しい匂いが漂うたび、二人の間にある冷たい壁は少しずつ崩れていくのです。 王都から迫る追手。 隠された過去の傷。 そして、ただの料理好きだと思っていたエマの鍋に秘められた真実。 国境を越える旅路の果てに、二人が選ぶのは契約の終わりか、それとも。

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小説を読もう2026/01/31
  • 現在の作品残り野菜のスープは、追放聖女と冒険者の縁を結ぶ