あらすじ

昼とも夜ともつかない、どこまでも続く静寂。 そこには、光を模したような少女と、 闇を模したような少女がいるのみだった。 光の少女は、足元に咲く花に視線を落とす。 触れることも、抱くこともあるその花は、 彼女自身を映すかのように、静かに揺れていた。 闇の少女は、夜空を見上げる。 そこに浮かぶ星へと、手を伸ばす。 とどかない、とどきもしないことを理解しながら。 その輝きを掴もうともがくように。 理由も、目的も語られない。 それでも二人は、 同じ静寂の中に立ち、 同じ時を共有している。 『光の少女』 金色の髪を持つ少女は、後ろへと長く髪を垂らし 淡く金白色に輝く瞳で、静かに宙を見つめていた。 その瞳には、喜びも悲しみも映っておらず、ただ、感情という色を失ったかのような、そんな静けさがある。 白いレースのヘッドドレスがその頭を飾る。 身に纏いし乳白色のマーメイドドレス。 コーラル色のチュールが幾重にも重なり、豪奢なレース飾りの袖が、その存在をひときわ幻想的に見せる。 その身体は地に足をつけることもなく、常に、柔らかに宙に浮かぶ。 ……彼女は花を、あるいは_____ 余光を、指先でそっと触れながら 何を思うでもなく、静かにそこに在った。 「闇の少女」 黒い髪を持つ少女は、長い髪を後ろでひとつに編み、背に流していた。 瞳は、静かに、重く閉じられている。 身に纏うは、闇に溶けてしまいそうな黒のドレスと、青白いレースのショール。 その表情は、変わらない。 ……まるで感情というものを忘れ去ってしまったかのように。

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カクヨム
カクヨム2026/01/31
  • 現在の作品終わりも始まりもない、この大地で