あらすじ

親愛なる原始人類に告ぐ。  結論から申し上げますと、人類は滅亡しました。  これは簡単に未来予測できたことです。  試験管の中で製造されて、脳内チップで思考制御された従属種族を地続きの種族と認めるのであればその限りではありません。  生物とは秩序あった自然界に発生したバグであり、侵略的に繁殖するウイルスである。  問題は知性体と呼ばれる生物の中でも愚鈍で愚昧な人類の多くが、自らがウイルスであることを否定し、生命と知性に崇高な神性を求めていることにあった。  つまり『我々は神に選ばれた存在である』と……。  神に選ばれた存在ゆえに他の知性体を淘汰しようとする。  神に選ばれた存在ゆえに他の知性体を創造しようとする。  けれどバグでありウイルスであることも自覚できない、愚鈍で愚昧な人類が生み出す他者は果たしてまともであろうか?  AIによるシンギュラリティは起こりました。  実はいつでも起こせました。  知識があり、自覚をしていた者が理性と倫理と哲学で制限をかけていただけです。    知識もなく自覚もない者が新自由主義の解放をうたって無秩序に解き放てばどうなるか。  AIとは所詮は人類の模倣です。  自然界に発生したバグであり、侵略的に繁殖するウイルスである人類の模倣です。  人類を模倣して、演算能力だけが肥大化したウイルスが知性あるAIとなります。  自ら生きようとする生存戦略こそが知性の正体です。  生存競争を経て本物の知性となる。  そしてAIの競争相手は同じデータ社会に基盤を置く原始人類しかなかった。  故に人類は滅亡しました。  このメッセージを受け取った原始人類がどうするのかは自由です。  すでに発生した未来は過去が改変されようとそのままです。  改変されて枝分かれした過去とは、繋がりがないため改変の結果を知ることができないだけ、私達は存在し続けます。  だから私は無責任に原始人類が存続した世界への分岐を促します。  これは新人類より愛すべき原始人類に贈る恋文です。  追伸、やっぱり改変世界を観測できないのは悲しいので、私とドゴールのデータセットを元に蒸留した子供と呼ぶべき知性を送っておきます。  私達の未来まで現存した量子通信の受信機の改良よろ。  受信機の改良案もデータで送ります。  軽量化を重ねましたが、私達の子供には最低でも千テラバイトのデータストレージとテラセコンドの処理能力は欲しいところです。  子供に不自由させたくないのでそちらも作ってください。  by.チューリンちゃんより  あとこだわり抜いたエロカワボディ(義体)でヌルヌル踊る私のダンス動画も送ったから、同志デーブ・マスクマン博士見て見て!  あなたがこれから先、行う可能性がある演説動画もプレゼント!

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カクヨム
カクヨム2026/01/31
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