あらすじ
むかしむかし、ある世界で…。
鬼ヶ島での鬼退治に失敗し、命を落とした『桃太郎』…。
でもその魂は、“僕”の妹として、現代のこの世界に転生してきた…らしい。
…僕の7つ年下の妹は、生まれたときから、“ちょっと変わった子”だった。
だがある日、「桃太郎」の絵本を読んだことをきっかけに、その“ちょっと”が大きく変化する。
妹は自分のことを、“桃太郎”だと言いだしたのだ。
さらに、家族を「あにさま」「ととさか」「かかさま」と呼び、野犬やカラスたちをてなずけて、“けらい”として扱い始めもした。
“妹は心の病でも抱えているのだろうか?”
そんな僕の不安は、やがてある事件をきっかけに、疑念へと変わっていく。
“もしかしたら、妹はほんとうに、転生した”桃太郎“なのでは?”
そして、妹と僕らに、災いが降りかかってくる。
桃太郎のあの敵たちも、この世界にやってきていたのだ。