あらすじ
斎藤 澪(28)は過労死し、異世界で土ゴーレム(ミオ)に転生した。しかしそこは、ゴーレムが経験値と金策のために冒険者たちが「笑いながら狩りをする」地獄だった。仲間の死を見続け、自身も四肢を切り落とされダルマにされて絶命した彼女は、三度目の人生で人間の村娘「ミオ」に転生する。
二度の死を経て表情筋も心も死に絶えた彼女が選んだのは、感情を排して完璧に仕える「派遣メイド」の道。王都序列1位の技術を持ちながら、「愛想がない」という理由で最低評価の現場を押し付けられた。
派遣先は、家族全員から「死を望まれる」育児放棄された8歳の令嬢・リリアが住む、呪われた旧邸。
「1ヶ月後、その子が死んでるか生きてるか賭けようぜ」そう笑って休暇に出かける家族たち。
しかし彼らは知らなかった。そのメイドが、かつて世界に絶望した「土ゴーレム」であることを。
土魔法で旧邸を要塞化し、前世の知識で栄養管理し、最高の癒やしを奉仕する。
1ヶ月後。バカンスから戻った家族と、イキり散らしていた使用人たちが目にしたのは——
廃屋だったはずの場所で、女神のごとく美しく成長したリリアと、彼女に「骨抜き」にされた王都の世論、そして絶望的に完璧なメイドの姿だった。
「お嬢様、汚いもの(家族)は見なくて結構です。……さあ、お茶にしましょうか」
これは、心を失った少女が、泥の中から最高の一輪を育てるスローライフ物語。