あらすじ
大神殿で働く青年フィン・ガルドは、聖女付きの雑用係。
薄給と貧困に耐えながら、聖女セレスティアの生活を支える日々を送っていた。
ある日、彼は何気なく、聖女の入浴後の湯を捨てずに瓶に詰める。
それを「聖水みたいなもの」として安く分けたところ――
なぜか病が治り、奇跡が起き始めた。
いつの間にか民衆の間で広がる噂。
「教会の聖水より、よく効く水がある」
その名は――聖域水。
だがそれは、教会の権威と利益を揺るがす危険な存在でもあった。
やがて真実は暴かれ、フィンは神殿の公聴会で証言台に立たされる。
聖なるものとは何か。
信仰とは、誰のためのものなのか。
これは、奇跡を起こした青年と、
奇跡を信じられなかった聖女が、
「聖なる嘘」と向き合う物語。