あらすじ
十歳で書いた論文を父に破り捨てられた日から私は自分の魔法を恥じて生きてきた
記録属性 戦えない 何の役にも立たない 無能と呼ばれ続けた十八年間
そして今夜ついに婚約者である王太子の手で断罪された 聖女の神託によって私は王国に災いをもたらす悪だと宣告された
けれど不思議と涙は出なかった その瞬間に蘇った前世の記憶が私に別の道を示したから
本を作ろう この世界にはまだ存在しない大量の本を私の魔法で生み出そう 無能と呼ばれた力で誰よりも多くの人に知識を届けよう
追放された先は辺境の小さな領地 そこで私は一人の少年と出会う 自分の名前すら書けない彼が私の絵本を手に取ったとき物語は動き始めた
やがて届いた一通の手紙 差出人は王立学術院の院長 彼は言う 八年前からあなたを探していたと
断罪された私を待ち受けていたのは絶望ではなかった
では何が待っているのか それは私にもまだわからない