あらすじ
彼たちには恋の音が聞こえた。
それは、水の音だった…。
河西進《かさい すすむ》は高校二年の春、突然の退屈に襲われた。
日常が焼き増しの日々、繰り返しの日々に見えてしまった河西進は、両親やクラスメイトに退屈の解消法を聞いてみた。
父は自身の趣味であるカメラを勧めてきて、自分がかつて使っていた機種を進にプレゼントする。
だが本気になれない進は、カメラを貰っても何も始まらなかった。
学校ではクラスメイトの南条竹至《なんじょう たけし》が「恋をすればいい」と無責任な事を言っていた。
その南条はトラブルメイカーで疎まれているが、周りへの影響力なんかはあり、南条と縁を切るとクラス、もしかすると学年で孤立する恐れすらあったので放置一択にしている進。
その南条が進を利用して、自分の無理な恋を成就しようと画策した。
南条は自分の好みのクラスメイト、東金優楽《とうがね ゆうら》に数日前にコテンパンに振られていた。
コテンパンなのは東金優楽に問題があったのではなく、東金優楽はキチンと丁寧に断ったが、尊大で自信家、過信が過ぎる南条は断りの言葉を「わからない」と言って無視し、強く迫る事で東金優楽を彼女にしようとして、数時間の押し問答の果てに失敗をしていた。
諦めきれない、自分だったら最後には思い通りにいくと信じて疑わない南条は、東金優楽が断る時に使った「友達でいましょう」の言葉を使い、友達としてデートに誘う為に進を利用した。
進は退屈を解消する為の自分探し中で、南条のしつこさを知っているので渋々了承し、東金優楽と外出先について話すと、東金優楽の父も進の父と同じでカメラを趣味にしていた。
思わぬ共通点で次第に仲が良くなる進と東金優楽だったが、他の女子にも色目を使うくせに、決して東金優楽を諦めない南条は2人の仲を邪魔してくる。
※この作品は作中で「AI補助利用」をして補導について調べました。