あらすじ
孤独を愛しながらも、心の拠り所を求める不器用な青年艦長シャインと、我儘で天真爛漫。けれど誰よりも彼の心を知る『船のレイディ』との絆を描く海洋FT。
◇本シリーズは全5話。こちらは【第1話】になります。
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【あらすじ詳細】
船には人の強い『想い』で『精霊』が宿る。
「船の精霊(レイディ)」は、乗組員と航海の安全を守る神とも言われ、船乗りから信仰を集めている。けれど彼女は、誰にでもその姿を見せるわけではない。
エルシーア王立海軍に属するシャインは二十歳の海尉になったばかりの青年だが、彼は「船の精霊(レイディ)」を見る事ができる稀な人間だった。
その理由はシャインの家庭環境も起因している。
シャインは赤子の頃母と死別し、彼女の事を何も知らない。
参謀司令官の父アドビスは、若い頃から海賊退治に明け暮れていた為、屋敷にいることがほとんどなかった。
家に居場所を求めなかったシャインは、それを忘れるために偵察任務を受けたアイル号に乗った。
だがアイル号は出港後、謎の船に襲撃され沈みかける。
艦長ヴァイセが海軍省に保管されていた『船鐘』を無断で国外に持ち出そうとしたため、アドビスの命を受けた者達が取り返しにきたのだ。
シャインは「船の精霊」の声を聞き、襲撃者から彼女の宿る『船鐘』を守る。
そして彼女の力で、アスラトルまで船を帰還させることに成功する。
戦闘で負傷したシャインは、顔見知りの船匠ホープの見舞いを受け、彼が新造船を作る話を聞く。
そしてその船が作られる目的にこそ、シャインは強く惹かれた。
彼女は海原を誰よりも早く駆ける事を使命に生み出される。
自分の居場所を見つけたシャインは、「ロワールハイネス号」に条件付きで艦長として乗ることになったが、処女航海を失敗させようとする妨害行為や乗組員の脱走など多くの試練が待ち構えていた。
だがそれは、二十年前の因縁から端を発する事件の序章に過ぎなかった。