あらすじ

版画家を目指している傀儡駱駝は、中々目がでない。公募に応募しても落選する日々が続く。
 そんな彼の唯一の慰めは大阪十三の飲み屋街「卍楼」の一角、「麝香」にふらりと立ち寄り、そこで酒を呑みながら、意中の娘に声をかけられる事だった。 ーー娘は美しい、だがそれでなく清廉で、自分が常に美しく感じる自然の光を人間の肉体が偶然掴んだような、そんな存在だった。
 やがて夏の或る日、駱駝は再び公募展で落選する。公募展に出した作品は娘の美しさを自分で作り得る中で最高の作品だったが、無惨にも結果は、彼にとって残酷だった。 
 傷心の駱駝は、ふらりと肉体を女の身体で慰めようと、風俗街を歩き始めたその初歩で、ホテルから男と出てきた娘をみてしまった。 
 衝撃が脳天を貫いた駱駝は狂い出すように、地面に突っ伏す。すると音をたてて目前に転がる瓶が見え、やがてそれを手に取った駱駝は何かを創り出しーーやがて十三の闇に消えた。

 駱駝は何故、消えたのか。

 本作は「人間」の内面を見つめる作品です。

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アルファポリス
アルファポリス2026/01/29
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