あらすじ
勇者パーティの荷物持ち兼装備修繕係、ルーク。 彼がどれほどの罵倒や不当な扱いに耐えてきたのには、理由があった。パーティの中心人物である幼馴染の少女――彼女が安全に戦えるよう、陰から支え続けると決めていたからだ。
しかし、名声に溺れた彼女から告げられたのは、あまりに無慈悲な言葉だった。 「地味で弱っちいあんたは、私たちのパーティにふさわしくないわ」 すべてを捧げてきた絆を断ち切られ、魔物が跋扈する危険な辺境の地で追放されたルーク。絶望の淵に立たされた彼が出会ったのは、瀕死の状態で捨てられていた一人の獣人の少女奴隷だった。
「……ひどい壊れ方だ。直して(修繕して)あげないと、かな」
自分と同じように「使い潰され、捨てられた」彼女を救いたい――。 その純粋な願いが、停滞していた彼のスキル【修繕】を覚醒させる。それは単なる道具の修理に留まらず、万物の構造を理解し、肉体の欠損や呪い、果ては世界の理さえも最適化する神レベルの能力へと進化を遂げた。
一命を取り留めた少女は、自分を「モノ」ではなく「人」として救ってくれたルークに、魂からの忠誠を誓う。 やがてルークの周りには、彼に命を救われ、その優しさに惹かれたエルフ、ドワーフ、竜人など、虐げられてきた多種族の奴隷たちが集まり始める。ルークの【修繕】によって蘇った古代魔法技術と、仲間たちの絆は、何もない荒野を世界で最も豊かで幸福な「多種族国家」へと変貌させていく。
一方、唯一の修繕屋を失った勇者パーティは、装備の崩壊と共にその栄光を失い、崩壊の道を辿っていた。 ボロボロになり、後悔と共にルークの元を訪れる幼馴染。だが、彼の隣には、かつての自分よりも遥かに強い絆で結ばれた、愛する仲間たちの笑顔があった。
「ごめん。僕にはもう、君のために直してあげられるものは何もないんだ」
これは、すべてを捨てた青年が、自分を信じる仲間たちと共に世界の頂点へと駆け上がる、建国無双ファンタジー。