あらすじ
「奪われる前に奪い、殺される前に消す」 家名を維持するための「高貴な家畜」として育てられた子爵家令嬢・マーガレット。彼女が己の呪われた血を呪い、飼い犬の小僧・レオの手を取って夜の闇に消えた時、すべては始まった。
逃亡の果て、森の深淵で死の恐怖に直面した二人の脳裏で、何かが弾けた。令嬢の細い指先から放たれたのは、失われた「光」という名の破壊の奔流。レオの体に駆け巡ったのは、肉体の限界を強制的に修復する「癒やし」という名の暴力的な生への執着。
彼らは「魔法」を、理不尽な世界をねじ伏せるための**「弾丸(バレット)」**へと研ぎ澄ませた。潜伏という名の地獄の訓練、数年に及ぶ殺戮の経験を経て、二人は一国の軍事力をも凌駕する「魔法使いの番(つがい)」へと変貌を遂げる。
隣国の王都に降り立った二人は、商会の看板を掲げ、経済という名の無差別爆撃を開始する。敵対する者は闇魔法で精神の奥底から蹂躙し、逆らう権力者は氷の檻に閉じ込めて沈黙させる。金と魔力、そして冷徹な暴力で一国家を丸ごと買い叩いたマーガレットとレオ。
獲物を狩り尽くした「野獣」たちの次なる標的は、自分たちを捨てた、あの子爵領。復讐の弾道に一点の迷いなし。愛と血、そして圧倒的な「生存競争」の果てに、二人は崩壊した国家の玉座で、勝利の杯を酌み交わす。