あらすじ
「才能なし」とギルドを追放された土導師の少女、テラ。 彼女が最果ての荒野で、寂しさを紛らわせるためにこねた不格好な土人形。 それが、大陸最強の帝国軍をたった一晩で物理的に「埋設」し、歴史から消し去る怪物(ハニワ)だとは、テラ本人すら知らなかった。
「あ、あの……私のカボチャ、踏まないで……っ」
震える少女の独り言は、意思を持つ土人形たちによって**【敵軍殲滅の勅命】と超解釈される。 地中から湧き出す数万のハニワ。音もなく土に沈んでいく鉄甲騎兵。 家へ帰りたくて流したテラの涙は、世界には【冷徹な魔将軍による勝利の凱歌】**として轟いてしまった!
そんなテラに異常な執着を見せるのは、アステリア王国の第三王女、シルヴィア。 泥まみれで震えるテラの「圧倒的な神性」と「脆さ」に一目惚れした彼女は、救世主としてテラを囲い込み、黄金の檻(王宮)へと拉致監禁する。
「テラ様。貴女のような美しい神様、汚れた空気になんて触れさせられませんわ」
自分を「魔王」と恐れる帝国。自分を「神」と崇める王女。 引きこもりたい一心で掘った脱出路が、なぜか敵国の王都を陥落させる巨大陥没を巻き起こし――。
これは、無自覚な破壊神が執着王女に愛でられながら、図らずも世界を泥色に塗り替えていく勘違い戦記。