あらすじ
森で暮らしていた一匹の猫は、傷ついたところを旅の青年ルーカスに拾われる。
洗われ、治療され、食事を与えられ、そして――「フェイ」という名前をもらった。
猫としては少し不思議で、けれど心優しいフェイとルーカスは、短い時間の中で確かな絆を育んでいく。
そんなある日、ルーカスが探していた「光る湖」を案内するため、二人は森の奥へ足を踏み入れるが、そこで崖崩れに巻き込まれてしまう。
湖の底で出会った魔法使いは、瀕死のルーカスを救うためには“対価”が必要だと告げた。
フェイが差し出したのは、自らの体――猫としての生を終わらせる選択だった。
名前をもらい、世界を知り、居場所を得た一匹の猫が、最後に選んだ答えとは。
これは、猫が名前をもらい、自分の生きる居場所を選ぶまでの物語。