あらすじ
王都の神殿で聖女として祈っても、リリィの祝福はなぜか花や作物ではなく“雑草”ばかり元気にしてしまう。回復の祝福が求められる時代、彼女は静かに辺境の村へ。
ぶっきらぼうな老庭師ロウに畑へ連れて行かれ、試しに祝福をかけると――育ったのは薬草になる草だった。草茶や軟膏が村の小さな困りごとを次々と助け、荒れた畑の土も少しずつ戻っていく。
そして嵐の夜、病に倒れた子どもと崩れかけた畑を前に、リリィは“今できること”で村を守ろうと走り出す。
役に立たないと思っていた祝福が、暮らしの中で居場所になる、ほっこり短編。