あらすじ
作品説明
全社通達ひとつで、恋も仕事も“違反”になる。
監査室の冷酷な男・御堂は、社内の「正しさ」を盾に人を焼く悪役に見えた。
だが彼が狙うのは不正ではなく——不正を“運用”に変えた組織そのもの。
ログ欠落、差し替え、即日出向。消される前に、証拠を“消せない形”へ。
「悪の〇〇」が支配する会社で、二人は名前を呼べる未来を奪い返せるのか。
あらすじ
購買部の三浦は、外注費稟議の添付が承認後に差し替えられている痕跡を見つける。追及しようとした瞬間、会社は冷たい全社通達を出し、協力者は“業務都合”で即日出向——口封じが始まった。
動いたのは監査室の御堂。彼はあえて悪役の顔でヘイトを集め、証拠を調書化して第二系統(社外へ出せる形)へ保全していく。ログは欠落し、バックアップ世代は飛び、削除ログには役員フロア端末名。敵は専務・相良の影を帯び、監視は匿名メッセージとして二人を追う。
やがて「次は榊だ」と警告が届き、御堂の恩人である管理本部長・榊が“生贄”として監査対象に据えられる。会議の場で提示されたのは、専務署名入りの“完璧すぎる原本”。しかし台帳番号の不一致が罠を暴き、相手は一致した原本で上書きしようと動き出す。
御堂は相手の強権(権限剥奪・人事・書類差し替え)を逆手に取り、動いた痕を積み上げ、複数の提出先へ同時に証拠を開封・提示する「止められない公開」に踏み切る。
悪の運用は崩れ、恋愛禁止条項は“守るための規程”へと書き換えられる。
最後に三浦は、公の場で御堂の下の名前を呼ぶ。悪役でいた男は、ようやく“誰かの味方”として名前を持つ。