あらすじ

雑居ビルの片隅で、トレンチコートに身を包み「孤高の探偵」を演じる男、神宮寺蓮。 その実態は家賃滞納ギリギリ、主食は特売のチョコバーという不運な男だ。 そんな彼の結界を土足で踏み荒らすのは、近所のカフェ店員で自称助手の結城さくら。 平和な日常は、一通の招待状によって一変する。それは十年前、神宮寺の父を破滅させた伝説の宝石『人魚の涙』を巡る、復讐の宴への誘いだった。 舞台は猛吹雪に閉ざされた孤絶の洋館『スノー・ベル・ホテル』。 電話線は切断され、次々と宿泊客が犠牲になる中、神宮寺は冷徹に犯人を追い詰めようとする。 しかし、隣にいるさくらの甘い香り、無邪気な信頼、そして命を狙われる彼女への焦燥が、彼の探偵の仮面を剥ぎ取っていく。 「いいか結城。これは遊びじゃない、事件なんだ」 「うん。だから、私のことは神宮寺くんが守ってね?」 論理で割り切れない恋心と、逃げ場のない密室殺人。 果たして神宮寺は、最愛の助手を守り抜き、十年前の真実を解き明かすことができるのか。 名探偵(?)の矜持をかけた、史上最も甘くて不運な推理劇が今、幕を上げる。

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カクヨム
カクヨム2026/01/28
  • 現在の作品神宮寺蓮の不運な事件簿 ─ なお、助手の香りが甘すぎて思考停止寸前な模様─