あらすじ
少子化に歯止めが利かなくなった2060年代。
入学者数の減少に対応するため、全国で大学の大規模な統廃合が進められた。
その結果、2070年、学生数60万人を抱える、日本史上最大の超巨大マンモス大学が誕生する。
山梨に新設されたその大学は、
あまりにも広大な敷地の中に、ホテルや商店、娯楽施設までを内包し、
もはや一つの「街」と呼ぶべき規模へと成長していた。
強い自治権を持つこの大学では、過去の事件の経緯から、
警察が敷地内に容易に立ち入ることができない。
そこで生まれたのが、学生による自治組織――自治警備局である。
彼らは、事件になる前の違和感や小さな綻びを見つけ、
大事に至る前に対応し、
万が一事件や事故が起きた際には、その初動にもあたる存在だ。
一見、うまく機能しているように見える日本最大の大学組織。
しかし、その内部には、規模ゆえの歪みや問題が静かに蓄積していた。
設立50周年を迎える2120年まで、残り5年
その節目の時代に統合総合大学へ入学した守屋恒一の視点で、物語は描かれる。
『キャンパス・ガーディアンズ』は、
何も起きなかった一日と、その裏側で行われていた静かな巡回の記録、
そして「何を守るのか」を問い続ける、現代ドラマの連作短編である。