あらすじ

征服暦001年。組織による世界征服が完了してから一年が過ぎた。争いは消え、犯罪は根絶され、人々は完璧に管理された「平和」の中で暮らしている。しかしその背面で、人類は緩やかに絶滅へと向かっていた。新しい命は生まれず、街からは笑い声が消え、すべてが消毒薬の匂いに包まれている。  第99号改造人間、通称九十九は組織の忠実な歯車として、感情を殺して生きていた。だがある日、組織の首領であるミトラに導かれ、廃墟に咲く一輪の黄色い花を目にする。誰の許可も得ず、ただそこに在る生命。  ミトラは告げる。人類を永遠に存続させるため、AIが選んだ答えは「データ化による保存」。生きた人間は、もはや必要ない。 「この世界は、間違っている」  二人は組織を裏切り、人類最後の希望を賭けて反逆の手を打つ。行く手を阻むのは、かつての仲間である幹部や、母なるAI「グレートアイ」、そして世界を照らす偽りの太陽「アポロン・システム」。  鋼鉄の体に、錆びかけた人間の心。完璧な平和に、不完全な反逆を。これは、世界で最も間違った「正義」と、最も正しい「悪」の物語である。

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カクヨム
カクヨム2026/01/28
  • 現在の作品零の鼓動