あらすじ
王立学園に入学した公爵令嬢エリザベートは、学問に専念するため、誰とも深入りしない平穏な学園生活を望んでいた。
だが、聖女候補として特待入学した平民の少女ルミナは、なぜか彼女を恐れ、距離を取り始める。
「睨まれた」「冷たくされた」――身に覚えのない訴えが、少しずつ周囲に広がっていく中、エリザベートは一貫して何もしなかった。
弁解もせず、反撃もせず、ただ事実だけを積み重ねていく。
これは、悪役令嬢として振る舞わなかった少女と、
“物語の主人公”であろうとした少女の、静かなすれ違いの物語。
悪役が演じられなかった時、物語はどこへ向かうのか――。