あらすじ

迷宮都市《アウラディア》。 突如として世界に現れた大穴は、希少な鉱石や魔石を内包し、巨万の富を人にもたらした。 その一方で、濃密な死を絶え間なく吐き出す場所でもあったが、そこに都市が出来るまでは時間はかからなかった。 有名冒険者パーティー《銀翼》の荷物持ちとして雇われていた凡人・カナタは、 迷宮の奥で“囮”として切り捨てられ、無惨に魔物に喰い殺された。 ――はずだった。 気づけば、死ぬ直前の場所に戻っている。 何度死んでも、同じ瞬間からやり直される。 強くなったわけでも、賢くなったわけでもない。 死に戻りを繰り返す中、カナタは迷宮の奥で一本の魔剣と出会う。 死の恐怖、怒り、後悔―― “死ぬ直前の感情”を喰らって力を振るう、危険な剣。 「わらわに死を捧げよ。さらば、何者にも屈さぬ力を与えようぞ」 魔剣は囁く。 使えば、魔物を蹂躙できる。 だが代償として、恐怖も判断も、少しずつ失われていく。 一方、迷宮都市で出会った明るい駆け出しギルド職員の少女・リリアは、 こう言った。 「生きてください。 それだけで、十分です」 死ねば強くなれる剣。 生きてほしいと願う少女。 その狭間で、凡人のままのカナタは選び続ける。 逃げるか。 死ぬか。 それとも――踏み越えるか。 やがて彼は、 自分を切り捨てた冒険者たちが 巨万の富と名声を手にしていることを知る。 強さも、権力もない。 あるのは、死に戻りで削られた“間違えない選択”だけ。 凡人は、やり直しながら、静かに復讐の刃を研いでいく。 ――これは、 強くならない主人公が、 死に続けることで生き残り、 間違えなくなることで成り上がる物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/01/27
  • 現在の作品死に戻りの凡人、最悪の魔剣と相性が良すぎた結果凡人のまま最強へ昇りつめる