あらすじ

聖女の祈りは、いつも人々を救ってきた。 病は癒え、作物は実り、国は「奇跡」に守られている――そう信じられていた。 だから誰も気づかなかった。 奇跡の裏で、帳簿が赤く染まっていたことに。 「支援金が足りません」 「物流が止まります」 「このままでは、来月――」 私はそれを止めていた。 数字を合わせ、怒りを引き受け、嫌われ役を演じながら。 だが、ある日。 聖女が微笑み、祈ったその瞬間――奇跡は起きなかった。 人々は混乱し、王は狼狽え、 聖女は初めて、自分が「万能ではない」ことを知る。 そして、誰かが呟いた。 「……あの悪役令嬢が、いなくなってからだ」 私はもう、そこにいない。 けれど奇跡が止まった理由を、 国はようやく理解し始めていた。

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小説を読もう2026/01/27
  • 現在の作品聖女の奇跡が止まった日