あらすじ
帝国唯一の公爵家に生まれた公爵令嬢・シャルロッテは、未来を夢として視ることのできる体質だった。
そしてある日、自分が第一王子と結婚すると帝国が滅ぶという未来を見てしまう。
「それなら彼に選ばれなければいいんだわ!!」
王子に婚約を破棄させるため、シャルロッテはアカデミーで徹底的に悪役を演じることを決意する。
彼女は横暴で冷酷な公爵令嬢として嫌われ役を引き受け、留学生であるマリアをいじめたり、六年にも及ぶアカデミーでの生活で様々な悪行を行なった。
そして来たる卒業パーティーの終盤、マリアと王子からの告発によって直々に婚約破棄を言い渡される──はずだった。
卒業生の中から選ばれた人材は、帝国に伝わる聖剣を引き抜く儀式を行わなければならない。
聖剣は選ばれたものにしか引き抜けず、長い間それは引き抜かれていなかった。
もはや慣例と化した儀式で聖剣を引き抜くことなど期待されておらず、今年も聖剣は引き抜かれないと思われていた。
しかし、その聖剣を引き抜いた人物が現れた。
それはアカデミーで聖女と噂されていたマリア──ではなく、悪行の限りを尽くしていた筈のシャルロッテだった。
これは、皆の為に嫌われ役を演じていた心優しい公爵令嬢が、何故か勇者として世界まで救ってしまうお話。