あらすじ
エドワード・ハミルトンは、
若き日を共に過ごした日本人留学生・拓海と、
卒業後それぞれの道を選び、静かに距離を置くことになった。
刑事として日本に戻り、結婚し、子を持つ拓海。
爵位を継ぎ、責任と決断に追われるエドワード。
「並んで仕事をする未来」を胸の奥にしまったまま、
エドワードは淡々と日々を送っていた。
そんなある日、
事業の吸収合併をきっかけに訪れたアメリカで、
彼は一人の女性と出会う。
急成長するIT企業のCEO、ジェシカ。
冷静で、覚悟を持ち、前に立つその姿に、
エドワードは説明のつかない既視感を覚える。
――この人は、
かつて並ぶはずだった誰かと、同じ場所に立っている。
過去を否定せず、
喪失を抱えたまま、
それでももう一度「誰かと並ぶ」ことを選ぶ物語。
これは、
遅れてきた選択と、
静かに結ばれる大人たちの結婚譚。