あらすじ
※ハッピーエンド/ざまぁあり
「フィーネ・ローゼンが私を階段から突き落としました!」
その嘘を、私は否定しなかった。
病弱な弟の治療費を人質にされていたから。
婚約破棄の式で、私はすべてを受け入れるつもりだった。
王太子の冷たい視線も、令嬢たちの嘲笑も、家の没落も。
——けれど。
「待て」
低く響いた声が、すべてを遮った。
この国で最も冷徹と噂される公爵、ヴェルナー・ゼーリヒ。
なぜ彼が、無関係な私のために。
「陛下。この件には、証拠がございます」
彼の手には、あの日の真実を映す記録石。
私を見下ろす氷の瞳が、なぜか熱を帯びていた。