あらすじ

魔王が討たれ、長く続いた大戦は終わった。 だが、その翌日から始まった「戦後」の物語を、誰も語ろうとはしない。 前線でかろうじて生き残った名もなき兵士ヨルンは、識字ができるという理由だけで、戦死者名簿を書き上げる記録係に回される。 紙の上に並ぶのは、二度と戻らない命の「名前」と「出身地」と、簡素すぎる「一行」だけ。 復興、魔族収容区、戦犯裁判、復興利権、勇者の演説、暴動、検閲―― 勝者の物語に都合よく削られていく現実の中で、ヨルンはそれでも「見たまま」を書き残そうともがき続ける。 これは、勇者でも魔王でもない、一人の記録係が百年にわたる戦後を綴る物語。 焼かれ、隠され、それでも読み継がれてしまう“都合の悪い歴史”の年代記である。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/01/26
  • 現在の作品“魔王が倒されたあとの世界”を書いた男 ~名もなき兵と百年史~