あらすじ

あらすじ 高校のオーケストラ部で出会った沙織と丈は、音楽を介してごく自然に惹かれ合っていった。沙織はピアノ、丈はコントラバス。言葉を交わさずとも、互いの音を聴けば心がほどける――そんな特別な関係だった。二人は同じ舞台に立ち、同じ未来を思い描いていた。 だが進路を前に、その歩みは静かに分かれる。沙織は世界を目指し、海外へ旅立つ決意を固める。丈もまた自らの音を試すため、沙織とともにニューヨークへ渡り、セッションや制作の現場に身を置く。しかし演奏を重ねるうち、彼は「弾くこと」だけでは満たされない感情に気づいていく。 丈が選んだのは、音を生み出す器そのものと向き合う道だった。コントラバス製作を学び、木と対話しながら、自分だけの音を形にしていく。一方、沙織はニューヨークやヨーロッパの舞台で成功を重ねながら、喝采の裏に潜む孤独に揺れていた。同じ街にいながら、すれ違う時間が二人の恋を静かに試していく。 音楽と愛は、同じ速さで歩まなければ壊れてしまうのか。それぞれの人生を生きながら、誰かを深く想い続けることはできるのか。異なる旋律がやがて重なり合うように、演奏者と製作者として歩む二人の人生が再び響き合うとき、そこには成熟した恋と、心と心を結ぶ確かな和音が生まれる。

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カクヨム
カクヨム2026/01/25
  • 現在の作品『恋は、果てのない時を、拍のあいだで語られる』